2021/09/10

♪ ピケ’s キッチン ♪

 ハゼのカルパッチョ ”イタリアンハーブ風味”

➀ 先ずは半身づつの刺身にして下さい。 注意点は、必ず生きてるのを使う事! 死後硬直して身が白っぽくなってるのも使えなくは無いですが、噛み心地が全く別物になってしまって味わいが半減します。 それと少しでも骨っぽさが残ると嫌なので、じゃまくさいですが僕は必ず腹骨は剝き取っています。

② いわゆるソミュール液を用意します(できれば刺身をおろす前に作って冷蔵庫で冷やしておくと良い)。 白ワイン(こだわって選ぶのなら酸味のあるフルーティ系が良いかな?)に塩を結構たっぷり溶かしておきます。(舐めてみてショッパイくらい) ここに➀の刺身を漬け込みます。 強めの塩でたまに上下を返しながら15~20分くらいが無難で、長く漬け込むと塩辛くなってしまいます。 また、塩が弱過ぎるとこの工程の目的である『身を締める』効果が薄くなってしまいます。

この段階で身が透明である事!

③ 漬け込んだものをキッチンペーパーで充分に水分を取り除いて下さい。 ここで水分の除去が不足すると、塩味が強く残ってショッパイものになってしまいます。 キッチンペーパーは身の量にもよりますが、数枚使ってでも表面に水分を感じないくらいまで拭き取ります。 その後、平たい皿の上で新しいキッチンペーパーの上に重ならないように整列して身を並べ、上からもキッチンペーパーで覆って下さい。 手の平で丁寧に上から押さえて密着させましょう。 この作業をしていると、身の中の水分がにじみ出し始めて、キッチンペーパーに徐々ににじみ始めます。 この状態でラップはしないで冷蔵庫で、乾燥しつつ身の中の水分をできるだけキッチンペーパーに吸わせます。 15分経ったらひっくり返して更に15分で終了です。 多少長くなっても大丈夫ですが、短過ぎると充分に身が締まってくれません。

この上にもう一枚キッチンペーパーを乗せます

④ 上記乾燥中に、仕上げに浸け込むハーブオイルの用意をしておきます。 オリーブオイルに好きなハーブを混ぜ込んでおくだけです。 理想的にはフレッシュ・バジルをスプーン等ですり潰すのが良いですが、なかなかフレッシュなのが用意できないので、もっぱら”イタリアンハーブミックス”って言う既成の乾燥ハーブを使っています。 身を締める為に塩を使っているので、ここで市販のバジルペーストやジェノベーゼを使うと塩辛くなってしまうので、僕は避けた方が良いと思います。 後は、水分を除去した身をこのハーブオイルに混ぜ込むだけですが、あまり乱暴にせず静かになじませて下さい。

⑤ これでラップして一晩冷蔵庫で寝かせれば出来上がり! 可能なら冷蔵庫の上段の比較的温度が高めの場所が良いようです。(オリーブオイルは温度が低過ぎると白っぽく固まってしまう為)

 カリッカリのバゲットなんかに乗せたら最高だよ🎵 2~3日目が理想的な状態になりますが、ワインのアルコール効果、塩による水分の減少、ハーブによる除菌効果があるので、1週間くらいは問題ないと思っていますが、その辺りの判断は自己責任でお願いします。

翌朝の状態です。
今回は、辛味と香りに
粗挽き胡椒も併用しました。

 17~18cmの型の良いのが釣れて、家に帰っても生きてた! でも、たったの2匹だけやった・・・なんて事ありませんか? こんな時には、うんと工程を簡略して、一切塩で締める工程を省いて、オリーブオイルとバジルペーストで刺身を和えるだけ! これで充分にワインのアテになります。 保存性はないですが、完全なイタリアンなハゼちゃんを楽しめます🎵

  また、塩で締める代わりに『ピチットシート』で一晩処理し、塩味が無いのでオリーブオイルとバジルペーストで味を付けてみましたが、期待していた身のコリコリ感は得られませんでした。 単に吸水性のシートで水分を除去するのと、塩の浸透圧で身を締めるのでは異なった効果になっているのかも知れません。 食べ物の味だけは個人差が非常に大きいので、何とも言えませんが僕は古典的な手法で塩で身を締めた味わいが好みに合っているみたいです。

6 件のコメント:

  1. ハゼではなくアジ/カマスですが、塩水に浸した後にピチットシートで良い塩梅でした。
    うちにあるキッチンペーパー(メーカ不明)は身にキッチンペーパーの繊維が残る時があって使ええないのです…。

    洋の東西を問わず、やはり魚に一塩ってのはいろんな面でメリットがあるのでしょうね。

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    1. ノブの父さん:
      なる程!塩とピチットを併用すると上手く行ったんですね。 これは一度やってみなくては!
      我が家のキッチンペーパーはCoopが販売していますが、王子ネピアがメーカーで、かなりハードに使っても丈夫なピュアパルプタイプです。

      我々人類には塩って不可欠なのに、取り過ぎると危険だし微妙ですね。 保存性のアップにも大きなメリットがあるみたいだし。

      そちらも色々料理を楽しんでおられるんですね ♪

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  2. ピケさん!めちゃくちゃくわかりやすいレシピありがとうございます!!
    生きたまま持ち帰って試したいと思います!
    なかなか釣りに行けてないですが、また楽しみが増えました^_^ありがとうございます

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    1. 南の太陽さん:
      量的に計った事がないので、すみません! 塩辛くなり過ぎないようにご注意!
      そろそろ朝晩過ごし易くなってきたから、是非行かれては!?

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  3. はまちゃん2021年9月12日 9:35

    ピケさん、こんにちわ。

    私はいつも唐揚げや天ぷらにして食べてます。ほかにも調理したいのですがこれ以外食べそうにないので。
    美味しいかどうかわかりませんが、次は干物にしてみようと思ってます。

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    1. はまちゃんさん:
      は~い、こんばんわ。

      ハゼの干物は色々やり方がありますが、僕は干す前にしばらく塩を溶かしたミリンに浸けておいて、甘辛にするのが好きでした。 最近やってなかったから、やりたくなってきました!

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