2014/05/24

” スーパー・メカブ ”

こないだ和布蕪を山ほど採ってきました。
料理屋が使う特大のボールに3杯ありました。

5月になると、ワカメの葉の部分は硬くごつくなりますが、生殖器であるメカブの部分は充実して大きくなり、干満差が大きい時期である為、大潮の干潮だと手を伸ばして採れるようになります。
でも簡単ではないですよ!

せっかくのあのヌルヌルですが、今まで料理していても、その特色である粘りがどんどん失われていくのを感じていました。
今回、最大限にこの粘りを引きだす方法が見つかったので、ご紹介です。

メカブのヌメリ成分は水溶性です。
洗っている時に水の粘度が上がる事に気づかれていると思います。
ヌメリ成分はどんどん水に溶けだしてしまいますので、できる限り少量の水で手早く汚れを落とし、かつ塩分を除くかが勝負になります。

① 先ず、採る時にはできるだけ汚れが付かないように大事に採って持ち帰りましょう。

② 洗い易いように、茎からメカブ部分を外して、ひだを数枚づつに大まかに切り分けます。

③ メカブがひたひたに浸かる程度の水をボールに張り、一回目の洗浄。この時は、ひだの中の汚れを指先で丁寧に落としましょう。
茶色く濁った水を捨てると底に砂や汚れの沈殿物があると思います。

④ もう一度同じ事を繰り返します。
水の色は薄黄色になり、底に沈殿物はほとんど見られないと思います。
これで水洗は終了させます。かじってみると、ほんのり塩味が感じられる程度が理想です。
(採れる場所によって、ひだの中に付着した汚れが酷かったり、取れにくかったりしますので、まだ汚れが酷い時にはもう一度だけ洗わざるを得ないでしょう)

次に熱をかける訳ですが、通常はここで熱湯で茹がき、冷水で熱を取るのですが、これはまさにヌメリ成分をどんどん水中に溶け出させて、取り去る作業を行っているのに他なりません。

⑤ で!これがミソ♪
耐熱皿に余り重ならないように広げて乗せて、電子レンジでチン!
ラップはかけずに、水分は蒸散させましょう。
ワット数が不明ですが、我が家のレンジでは1分半くらい。
中を良く見ていると、半分くらいがこげ茶色から鮮緑色に変わる程度です。

⑥ 一度取り出して、ハシで上下を入れ替えてやり、もう一度チンします。
うちのレンジだと、もう1分半でちょうど全体が鮮緑色に変わります。
多少、縁の部分に茶色味が残っていても、ここでもう一度ハシで上下を入れ替えると、余熱がまわって綺麗に全体が緑色になります。

⑦ このまま、放冷する事で、更に水分は抜けていきます。
ヌメリ成分は、高温の水には非常に良く溶け出しますが、この程度の温度をかけたからと言って分解してヌメリを失う事は無いようです。

⑧ 後は、通常のようにまな板の上で、とにかく細かく包丁でたたくのみ・・・細かい程、ヌメリも更に強まります。
(まな板は、使う前に充分に水分を含ませておき、使う時に表面の水分をよく拭き取って下さい。こうすれば、まな板にくっつく事なく、なおかつメカブが水を吸う事もなく、作業がし易い上に、後でまな板を洗うのも比較的楽です)


糸引きの凄さは、納豆の比ではありません!
未経験の粘りをどうぞ♪

なんか宣伝みたいやな~