2012/09/30

ハゼの捌き方教室 ♪

リクエストに応えてやってみましたー
(ん?シーンとしてる・・・誰も、そんなん言うてない?)

刺身にしまーす
☆ 刺身にする時は、釣りに行く時から用意が必要で、夕方に捌く時まで活かしておくように、生きたまま持ち帰る必要があります。ホームは近いので、バッカンに入れて持ち帰り、家ではブクブクで活かしておきます。
ハゼは死ぬとすぐに体内の酵素が働いて死後硬直を起こし、もともと透明な身が真っ白に変化します。こうなると、身がサクい状態になってしまい歯ごたえが無くなります。
生きていると身体はグニャグニャして非常に手で持ちにくく、また身がプリプリで刃先が通り難いので気をつけて下さい。だから良く砥ぎ上がった刃先が重要です。
但し新鮮でさえあれば、死んでいるか生きているかで味には影響がありませんし、火を通す料理には、身の歯触りにも全く影響はありませんので気にしなくて良いです。

今日(土曜日の釣果)の生簀:14-15cm、14匹・・・家族3人にちょうどくらい(一人9切れくらい)










【ナイフ】
果物用のペティナイフ(刃12cm)
ハゼ用に良いのが見つかるまで色々使って、3本目で気に入ったのに出会いました。
もう30年くらい使ってます。
特徴は、薄刃であって砥石で砥いだ時に刃が良く立って、なまくらにならない点です。
砥石はお爺さんの代からある天然石の仕上砥石で優れ物です。










爪に立ててみて、ひっかかってツルっと動かない事で判断しています。
手に持った紙が、軽く切れる状態です。










料理スタート
刺身を食べる時間から逆算してスタート・・・僕の場合は、2時間前くらい

【ウロコ&ヌメリ取り】
先ず、頭にナイフを突き刺して〆めてから、ヒレのヌルヌルとウロコを完全に落とします。
下に、このヒレの黒っぽい汚れが落ちています。










【頭を落として、お腹を取る】
胸ビレに沿ってナイフを入れ円を描く感じで骨まで切り、反対側も切ります。
腹ビレのちょうど付け根で切れるくらい。










絵にしてみました。







頭を落としたところ:肝は傷つかずに全く切れていません。










お腹を裂き中身を取って、黒い部分と血合いを取ります。







ここまでが下処理で、たっぷり水を使って完全にヌメリのない、綺麗な状態にします。
釣ってきたら、後どんな料理にする場合もここまでは出来るだけ早く処理します。
綺麗な布巾で完全に水分を拭き取ってから、ビニール袋に入れて冷蔵庫に入れておけば、次の処理は翌日になっても鮮度は保たれるように思います。
刺身の場合は、すぐに次の工程に移って下さい。
一息つくなら、せいぜい30分以内です。

続いて刺身用に捌きます:本捌き
僕の場合、ここまでの下処理に全体の2/3の時間を要します。
ここから先は、割に楽で1/3の時間です。

『注意点』
ここからは、水気は厳禁です。
また、できる限り身に手の温度を伝えないように注意して下さい。
本当のプロは、料理の時に手の温度が下がるそうですが、そんなんでけへん(笑)

【3枚におろす】
尾びれ側からナイフを背骨に沿わせて切り取ります。







半身が終了







骨せんべいの元です ^^
向こう側のナイフが透けて見えてます。







【腹骨を削ぎ取る】
最初に小骨を切って横切る事になるので、ナイフの切れ味が重要です。
本当は、左手を添えてすき取る感じで。










取れました










【皮をひく】
自分では写真に撮りにくかったー:家内の協力得られず(汗)
左手の親指の爪先で尾の先端を固定して、皮と身の間の細胞を切り分ける感じです。
ナイフをまな板と平行にして、まな板に押し付けています。
17-8cmを超えると、多少荒っぽくやっても皮がしっかりしていて、ちぎれないので楽です。










ひき終わり





皮は、蛇の抜け殻みたいになります。
身には、皮の模様みたいのが残っています。







《追記》小骨の処理
小骨:中骨(=背骨)から垂直に立っている骨
今回のサイズだと、全く気にならないので取りません。
17-18cmを超えると人によって(家内は気になるそうです)歯に触るようなので、取り去ります。
方法は半身を更に上下に切り分けて、間にある小骨を鋤き取ります。
料理屋によっては、取らずに薄造りにする事で小骨を切っているようです。
ちなみにハゼの刺身を出す店を調べてみると、北から松島、江戸、浜名湖、岡山、福岡に数件ずつ存在するようです。僕は、まだ料理屋で食べた経験がありませんが、経験のある方がおられたら、小骨の処理がどのようにされていたか教えて下さいね。


今回は、良く解るように、模様のある更に盛ってみました。
活けで、死後硬直までに仕上げると、このように身が透明で下の模様が見えています。















この状態が、ハゼ刺しの醍醐味です。
モチモチで歯を押し返してくるような噛み心地と、噛むほどに出て来る甘みは、鯛にもヒラメにも勝っています。

♪ これやからハゼが好きや~~~ ♪








14 件のコメント:

  1. ひーさんの父2012年9月30日 16:03

    いや~、丁寧な解説&綺麗な刺身ですねー。
    包丁を入れながら自分で写真、大変な姿が思い浮かびます(^_^)。

    土曜日どうされたのかと思いましたが、地元に行かれたのですね。
    こちらは今朝、強行してきました。
    雨なので他に誰もいなくて沢山釣れました。

    少し前に戻りましたが、姫路よりも暴風雨がひどいです。
    高速が通行止めにならなくてラッキーでした。

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    1. ひーさんの父さん:
      きっと人それぞれ捌き方にも癖があるのかと、自分流のを紹介してみました。

      僕も今日も連続して朝メシ前やってきました(笑)
      そちらのホームは大型ばかり絶好調で良いですねー!

      夕方になって結構風雨が強まりましたが、ちゃんと高速で帰れてホッとですね。

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  2. 今日はほんまに残念でしたね。
    みんな楽しみにしてたのにもぉ~って感じです。

    詳細な写真付きでわかりやすい捌き方教室ありがとうございます。
    今までハゼ用に3本も買ったなんてさすがですね。
    私なんて家にある中途半端なサイズの出刃使ってるのできれいに捌けません。
    いい包丁買ったらうまく捌けるというわけではないですが、適材適所で見合ったサイズを使う必要はありますね。
    使いもしない竿ばかり買わずに次は包丁を買います。

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    1. ぶるさん:
      今年は天気に泣かされっぱなしやねー
      そろそろ好転したらええのに!

      小魚って捌くのに適した包丁があるかないかで、かなり出来栄えが左右されるみたいです。
      この果物ナイフは安もんやけど、めちゃ便利で重宝してます。

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  3. お疲れ様です。
    サバキ方ほんまに勉強になります。

    本日は優勝逃がして残念でしたぁ~(;´▽`A``
    みんなで表彰台を独占出来たのにぃ~!

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    1. 髭地蔵さん:
      ほんまに~?そう言うてもらえると嬉しいわー!

      来年に向けて特訓やね ^^

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  4. こんにちは

    各工程の写真も一人で撮っているなんて凄いです!!

    皆さん、よく半身毎に綺麗に盛り付けされていますが
    中骨の処理は如何されているんでしょうか?

    一本々毛抜きで抜いているんでしょうか、、、
    私は面倒なので中骨を切り取っていますが、、、見栄えが悪いです(^^)

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    1. としぼーさん:
      こんばんわ

      なかなか撮ってくれって頼みにくくて(汗)
      一枚だけ頼んで撮ってもらったのがあるんですよ ^^

      他の方にも別の時に同じ事を聞かれました。
      うっかり書くの失念してたので、追記しておきました。

      活けだと身と骨がしっかり結合している為、毛抜きで無理すると身がダメになると思いますので向いていないと思います。
      としぼーさんが良く釣られる18cmオーバー級だと確かに歯に触るので、僕も切り取るしかないと思います。

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  5. ピケさんこんばんは。うわあああ! 「ハゼの捌き方教室」ありがとうございます。私です!!!リクエストしまくりましたのは。
    果物用ぺティナイフは思いもつきませんでした。
    いわゆる刺身包丁ですが、細長いだけで、とてもハゼを刺身にできるようには思えません。
    そのようななか安易にも小魚包丁を購入しましたが・・・身を上手く扱うことができずぼろぼろです。
    もちろんぼろぼろになってしまった身は唐揚げ行きです。
    まずはピケさんの使うナイフに似たものをゲットしてチャレンジしてみます。

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    1. ななさん:
      無理やり「見て~」なんて言ってすみません(ペコリ!)

      いわゆる小魚(小アジ、サヨリ、ヒイラギ等々)には、このペティナイフが向いてるようです。昔、随分上等の小デバも使った事がありますが、肉厚の包丁は小魚にはしんどいです。

      ただステンレス製の刃物の多くがなまくらで柔らかい為、砥いでも歯が立たないものが多いので注意が必要です。たいてい家には1-2本のペティナイフがあると思うので、これを砥いで試してみられては?

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  6. スナゴマです。
    いつも楽しく拝見しています。

    今回、裁き方を見て、とても参考になりました。

    ペティナイフでやっているとは、おどろきました。
    確かに刺身の工程になると骨をすく作業など薄刃がほしくなりますが両刃のペティナイフで皮を引くのは、すごいですね。

    私はどうしても両刃では皮がひけないので、小出刃でやっていますが小出刃だと骨をすくのが荒くなってしまいます(下手だから!)

    ペティナイフなら両刃だけれど刃渡りが短く扱いやすいかもしれませんね。
    今度挑戦してみようと思います。

    でも研いでも刃が乗る包丁って鋼なら間違いけれど、ステンレスの包丁は研いでみないとわからないですよね。

    ピケさんのペティナイフは、鋼ですか?ステンレスですか?

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    1. スナゴマさん:
      お久しぶりで~す!お見かけしないので、どうされてるのかなーって思ってたところです。

      小魚には、皮を引くのも薄刃の方が楽みたいに思います。

      それが問題です:ペティナイフは先ずステンレス製です・・・僕のも。
      同じSUSでも、相当種類があるので硬質の鋼に近いのは、なかなか無いし、使ってみないと判らないのが辛いです。

      ・・・で、ちょっと調べてみたのですが、最も包丁に向いてそうなのは、SUS440Cで、硬さもかなりあるようですが、ちと高くて12cmで6-7千円、次がモリブデンで、4-5千円でした。
      僕のがどれかは知りませんが、もっと安物やと思います。
      調べてたら、SUS440Cのが欲しくなってきちゃった(汗)

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  7. 実は、魚の正しい捌き方は
    いっこも知らんのです。

    釣ったら、毎回、ここ見ることにしよう!

    ↑ こちらの放水路で貝を探してそれでハゼ釣ってる人多いので、
    貝当然出てくるでしょうねぇ~

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    1. れおん君のママ:
      いやいやー!あれだけ魚料理してたら充分ですよー!
      僕のは、どっちか言うたら解剖みたいなおろし方かも~(笑)

      へえ:それはええ事聞いた!一度試してみますねー ^^

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