2017/10/10

鯊の穴釣り・・・”あれや&これや”

 まず最初に、僕は特別に穴釣りが好きな訳ではありません。
 ・・・と言うか、一番痛快さを味わえるのは、底が砂地などで根掛かりの無い場所で、水深1-2mのところを延竿でゆっくり誘ってきて、掛かった20cm級の引きを楽しみながら手中に収めるパターンです。 他魚に比べて、魚体の割に力強い抵抗で引きを楽しませてくれるハゼの面白さは、やはり延竿が一番楽しめると思っています。

 しかし秋が深まり始めて、お腹に卵巣・精巣が形成されると、一気に警戒心が強くなり、明るく開けた平坦な場所から、身を隠せる物陰へと場所移動を開始します。 加えてこの時期には、食い気を失い、そこに居るのに全く食ってこないばかりか、まるで嫌がるように餌から遠ざかって行くのを目にする事がありますが、どう考えてもこの食い気を無くす行動の理由が僕には理解できません。(以前は、卵巣・精巣を分化させるのに飢餓状態が必要なのではないかと推測していましたが、これらが分化した後でも食い気を失うようなので、この理由は当たっていなかったようです。)

 このような理由から、10月頃からの大型のハゼを狙うには、好みの問題ではなく物陰を狙わざるを得ない訳です。 物陰に身をひそめるハゼを釣るには、結果的に穴釣をせざるを得ないって事になりますね。

 では、穴釣ってどんな釣り方になるんでしょうか?
 僕的には、大別して2種に分かれると考えています。

* 狭義の穴釣:仕掛けは見える穴に直接投入します。(足元である事が多く、延竿は扱えないので1m程度の短い竿が便利)
当たり前の事ですが、いずれの場合も垂直にオモリが落ちて行く事ができる通った穴である事が重要です。
A)のように大きな石の下に、ちょっとした広間がある場合、数匹のハゼが入っている事があります。
B)の場合すぐ近くのは簡単に食ってきますが、活性が高い場合や、上手に小突いてやると、更にその下の穴に居るのが飛び出して来る事があります。
C)意外に人の立つ壁際の穴も良いポイントである場合があります。
 面白いのは、全然食ってこなかったり、釣れないなーって思ってたら急に食いが立ったり、ちょっとした潮の変化で(僕には、差が読み取れない)食い気がコロコロ変わります。 穴の中に大勢居るのに、一日中食い気が出ずじまいって事も良くあります。
 真下に見える穴に仕掛けを入れると、ひょこっと顔を覗かせるのってほんまに可愛いです♪ それと、僕はオモリを必ず赤に塗ってますが、餌には行かずに先ずこのオモリに体当たりしてくる事が多く、その様子を見るのも面白いです。
 一番難しいのは、いつ合わせるかで、早過ぎると掛かりが悪くてポッチャンになりますが、しっかり食わせようとすると即穴に持ち込まれて、石に付着した牡蠣殻等に絡まれてしまいます。 僕は、この手の穴では徹底して早合わせです。 と言うのは、早合わせで合わなかった場合は、同じハゼが何度でも食ってくる事が案外多いからです。

* 広い意味での穴釣:あのテトラの下には、きっと身をひそめる穴があるだろうと推測して、テトラ際に仕掛けを投入。(立ち位置から離れている事が多く、延竿の長さが必要)
加古川の場合には、両護岸ともにほとんどの場所にテトラが投入されているので、この釣りにしかなりません。 たまにテトラの沖側をさびいたりしてみるのですが、食ってくるのは例外なくチビッ子のみで、例外的にも大型が食った事はありません。
 淀川左岸、伝法南側エリアもこの手のポイントがメインになります。
A)は、一番沖側のテトラの足元とおぼしきところに仕掛けを入れるケースで、その向こう側の平場や駆け上がりに居るのを狙うか、上手に小突いてテトラの底の隙間に居るのを誘い出す事になります。 今のところは、伝法での冬の夜釣りの場合は、後者が多いのではないかと想像しています。 先日の伝法の場合は、Aでは全く食って来ず、Bでのみ食ってきました。 ピンポイントのテトラの隙間に仕掛けを入れる必要があったので、満潮時にテトラの頭が完全に隠れると仕掛けを入れる場所が見つからず、その結果釣りになりませんでした。
C)を狙っている方を見かける事がありますが、隙間が広く仕掛けも入れやすいし、根掛かりも少なく楽ですが、よほど活性が高い日でない限り、テトラの隙間に身を潜めている大型ハゼが飛び出して来る事は稀です。 小型はそこそこ食ってきます。
D)は護岸沿いの穴で、狙い処です。 ただ、この絵で言いたいのは、底の状態です。 このような底がガラ石のような荒い場所は、砂泥地に比べてウロハゼが居る可能性がぐっと高くなります。
 この絵は一番良くあるテトラですが、平たいテトラの場合や、テトラが何層にも積み重なった場合には、また違った感じになって来ると思います。 テトラが層になっている場合は、一番下の砂泥質の底まで届く穴を見つけるのがヒット率を上げるのに不可欠で、テトラの途中で止まる穴だと、チチブやギンポの仲間のナベカが食ってきます。(ナベカは強く鋭利な犬歯を持っており、一度噛みつくと放しません。大型にやられて指に食い込んで大出血した経験があるので注意して下さい)

 どちらの場合にも、針とオモリのストックはかなりたっぷり用意していく必要があります。 意図して根掛かりしそうなポイントに仕掛けを入れる勇気が不可欠だと思ってますが、なかなかできないですね。


 へたっぴな絵で色々思ってる事(経験と推測)を列挙していますので、良ければ皆さんのご意見を頂ければ幸いです。
 もっと違うタイプの穴釣りがあるぞー・・・とか、
 それ間違ってるでー・・・とか、
是非是非教えて下さい!
(反対意見大歓迎ですよ~♪)

6 件のコメント:

  1. いやはや、ピケさんの研究熱心さには頭が下がります!
    穴釣りも楽しい釣りですが、ピケさんが冒頭で書かれている延べ竿でのダイレクトな引きを味わう釣りが僕も好きです。
    でも今週末は穴攻めてこようかな、、なんて企んでおります。

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    1. 銀玉ピストルさん:
      いや、お恥ずかしい!
      ほんとに釣れないと話にならないし、迷うところですね。
      穴釣りは、ガキの遊びっぽいところが楽しいみたいな気がします(笑)
      そちらも、ここのところハゼちゃんにぞっこんみたいですね~♪

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  2. そのガキの遊びっぽい所にも色々な駆け引きが有って楽しいんですよね。
    延べ竿での穴釣りは苦手です、短竿で狙うほうが好きですね。
    この前も見えハゼの前に餌を落としても、逃げられるだけ。
    その餌を何処からとも無く現れたちっこいのが取って行きましたよ。

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    1. セレさん:
      って事は今回2番目に行かれた地蔵さんポイントは短竿で足元が釣れるので、お好みのポイントかな!?
      でもって、ちゃ~んと釣果を上げられてるのは流石ですね!

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  3. いや~~あ、大変面白く拝読しました♪
    さっすが!亀の甲より年の功ですな~~~あ(笑)

    というか、
    こんな実証探求、釣り誌の地元版とか、
    大スポ?とか投稿なさると即記事採用になるレベルでは?

    何やかやで、河口方面に出向く機会が減って悔しいですが
    記事でワクワクゾクゾクする自分を改めて発見!
    有難うございました!!」

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    1. 元単さん:
      ほんまですかー!?
      そう言って頂けると、猿が調子に乗ってますます木に登りそうです(爆)

      話すのは超苦手ですが、文章書くのは結構好きなので、ヘタするとこれから延々と長文が続くかもです!?

      話は変わりますが、そちらは今年は雨が多かったのでは? 何やらキノコの当たり年になりそうな気配ですね♪
      またたまには釣りの記事もお願いします!!
      こちらこそ、有難うございます!!!

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